2017年05月22日

坂茂の紙の建築

今回は、前回に引き続き坂茂の建築を紹介いたします。今回は、紙管を使用して建てられた「紙の建築」を紹介します。紙管は、ニューヨーク近代美術館が企画した「アルヴァ・アアルトの家具とガラス展」の会場を構成する時に、予算的な制約と解体を考えての使用したのが始まりである。
その後、「紙の建築」は、1989年に名古屋で行われた「世界デザイン博覧会」で建てられた「水琴窟の東屋」(下の写真)で実施された。

水琴窟の東屋.jpg

この「紙の建築」は、名古屋市制100周年を記念して開催された博覧会で生まれた仮設建築である。
1990年に、神奈川県の小田原市に「小田原市市制50周年イベント」の多目的ホール「小田原パビリオン」(下の写真)が建てられた。

小田原パビリオン.jpg

この建物は、市長からの木造建築という要望に「進化した木」としての紙管の使用を提案して建てられた。設計期間内に建築基準法の38条認定を取ることが出来なかったために、鉄骨柱にスペースフレームの屋根をのせ、紙管は風圧のみを受ける自立した内外装材として使用した。
1994年に、東京都渋谷区にファッションデザイナーの三宅一生のギャラリー「紙のギャラリー」(下の写真)が完成した。

紙のギャラリー.jpg

この建物は、「紙管」を恒久的な構造材として使用した初めての建築で、建築基準法の38条認定を取得して建てられた。
1995年に、山梨県山中湖に彼の別荘として「紙の家」(下の写真)が完成した。

紙の家.jpg

この建物は、「紙のギャラリー」より先に建築基準法の38条認定を取得していたが、竣工が「紙のギャラリー」より後に完成した。
1995年1月17日に発生した「阪神淡路大地震」の後に、神戸市長田区に完成したのが「紙の教会」であり、あくまでも仮設建築であり、2005年に解体された。しかし、2008年には、台湾、桃米村に「ペーパードーム台湾」(下の写真)として、移築再建された。

ペーパードーム.jpg

この建物は、1999年に台湾で発生した「台湾集集地震」によって被災した桃米村の復興再建の一環として移築再建された建物である。
2000年には、ドイツ、ハノ―バーの「国際博覧会」で「日本館」(下の写真)が紙管で建てられた。

ハノーバー1.jpg

「ハノーバー博覧会」の主要なテーマは「環境」で、日本パビリオンの基本コンセプトは、解体されたときに発生する産業廃棄物を出来るだけ発生させない素材で作ることであり、この建物で使用した材料のほとんどは、リサイクルまたは再利用することが出来た。
2013年に、ニュージーランドで発生した地震で、「クライストチャーチ」が被災したことによって造られた仮設の「紙のカテドラル」(下の写真)が完成した。

紙のカテドラル.jpg

地震は、2011年2月22日に発生した「カンタベリー地震」で、街のシンボル的存在であった「クライストチャーチ大聖堂」が深刻な被害をもたらしたことで、仮設のカテドラルが完成した。

今回は、「Shigeru Ban Architects」他を参考に紹介しました。

今回は、ここまで!!

☆参考




posted by 墨水 at 03:46| Comment(0) | 建築 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月18日

坂茂の建築

坂茂は、1957年に東京で生まれ、1976年に成蹊高校を卒業後、ジョンヘイダックが教えるニューヨーククーパー・ユニオンに憧れて1977年に渡米した。
1978年に南カルフォルニア建築大学に入学して2年半学んだ後の1980年に、クーパーユニオン建築学部に編入した。
1984年クーパーユニオン建築学部を卒業した。在学中の1982年から1年間「磯崎新アトリエ」に在籍した。
卒業後は、二川幸夫のアシスタントを務めた。
1985年に、「(株)坂茂建築設計」を設立した。
今回は、一般建築を中心に紹介をいたします。彼の住宅建築は、「坂茂の住宅建築」で紹介していますので、以外の建築の紹介をいたします。
1988年に、東京都世田谷区に彼のスタジオ「三枚の壁」(下の写真)が完成した。

3枚の壁.jpg

この建物のコンセプトは、「ここでは「3枚の壁」はより明確に分節化され、それぞれが異なる表情と機能を持っている。それぞれの壁をつなぐ要素はガラスやガラスブロックとし、ここから差し込む光が、3枚の独立性を強化している。」と述べられている。
1992年に、東京都渋谷区に「線路脇のコンプレックス」(下の写真)が完成した。


線路脇のコンプレックス.jpg

この建物は、「特に線路側境界にあっては杭用PCパイル55本が境界に沿って並び、このコンプレックスを性格づけるセミパブリックな吹抜空間を内包している。」と述べられている。
1992年、秋田県田沢湖に東北新幹線の「JR田沢湖駅」(下の写真)が完成した。

JR田沢湖駅.jpg

この建物は、「安いPCパイルを構造として列柱状に並べ鉛直荷重を分散させて大屋根を支持させている。屋根を受ける梁は、16oの鉄板で応力を受けるようにして、鉄板の両面を短い集成材で挟み剛性をもたせた複合梁とした。 長方形の屋根と、円弧のPCパイルの配置のギャップとして入口部に大きな庇が出るようになり、大梁のキャンティレバーの長さが中央に行くに従い大きくなるため、柱頭の梁背が中央に行くに従い高くなり、自然に町からの要望の浅いヴォールト屋根となった。」と述べられている。
2000年には、大阪市中央区に「GC大阪営業所ビル」(下の写真)が完成した。

GC-大阪営業所ビル.jpg

この建物は、「1層分の高さをもつ鉄骨の「フィーレンディール・トラス」を1層おきに22mのスパンで架けて、ショールーム、オフィス、会議室などのために柱がない大空間を造っている。また、大断面木造設計における「燃えしろ設計」の考え方を応用して、評定を受けて木製の耐火被覆を実現している。」と述べられている。
2002年には、静岡県三島市に「紙の資料館(PAM)」(下の写真)が完成した。

PAM.jpg

この建物は、「紙のメーカーの展示、開発、販促の場としての資料館である。この資料館は、単純な正方形のプランを3等分し、庭の景観を楽しめる南側にオフィス機能を、北側に展示空間を配して、その間を3層吹き抜けのアトリウム空間としている。南、北のブロックは、完全に独立した構造にして独立性もたせ、半屋外的空間の特性を強調するために配したアトリウムの東西面をFRP製のスタッキング・シャッターで開閉できるようにした。」と述べられている。
2006年には、東京都武蔵野市の成蹊大学構内に「成蹊大学情報図書館」(下の写真)が完成した。

成蹊大学情報図書館.jpg

「この図書館ではさまざまなコミュニケーションや情報交換に対応できるよう「喋られる」新しい図書館のあり方を提案しています。ここでは、人々が集い、情報を交換し、議論をする場としてのグループ閲覧室を 中央のアトリウムに浮かべています。」と述べられている。
2010年には、フランス・メス市に2003年のコンペで勝ち取った「ポンピドーセンター・メス」(下の写真)が完成した。

ポンピドーセンターメス.jpg

この建物は、「一般ギャラリーを幅15m,長さ90mの四角いチューブ状のボリュームに入れ,エレベータと階段が納まった六角形の鉄骨タワーの周りに3段に積み上げて配置されている。3本のギャラリーチューブは,先端の小口が断面いっぱいのピクチャー・ウィンドーとなっていて、一番上層のチューブ3ではメッツ市のシンボルであるカテドラルを,チューブ2では中央駅を切り取った。これらのボリュームを一体の建築として融合させるため,六角形の水平飛影面を持った木造の屋根で覆った設計である。」と述べられている。
2014年に、大分県大分市に「大分県立美術館」(下の写真)が完成した。

大分県立図書館.jpg

「この美術館、1階に巨大な無柱空間であるアトリウムがあり、その中に気密性、遮音性を持った可動展示壁で自由に間仕切れる企画展示室がある。閉鎖的な展示室だけでなく、アトリウムと一体とした展示も可能となっている。また、建物正面の外装には水平折戸を設け、開放することでアトリウムは半屋外空間となり、街に開かれた展示やイベントなど多目的に利用可能となっている。3階は1階と対照的なオーソドックスな閉鎖的な企画展示室と常設展示室を計画し、展示物に適した展示環境の提供が可能となっている。外壁は木質ハイブリッド集成材と杉無垢材のブレースを重ね、構造体がそのまま、大分の伝統的な竹工芸のようなパターンの意匠となる」と述べられている。

今回は、「Wikipedia」、「Shigeru Ban Architects」他を参考に紹介しました。

今回は、ここまで!!

☆参考










posted by 墨水 at 04:32| Comment(0) | 建築 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月24日

サンティアゴ・カラトラバの建築

サンティアゴ・カラトラバは、スペイン出身の構造家・建築家である。
彼は、1951年にスペイン・バレンシアで生まれた。チューリッヒ工科大学土木工学を学び、卒業後同大学院航空学科の助手になる。その後チュリッヒに事務所を開設した。
1987年に、スペイン・バルセロナに「フェリップU・バック・ダ・ローダ橋」(下の写真)が完成した。

バックダローラ2.jpg


構造家としての初期の作品で、中央の車道を一般的なアーチ橋で支え、それを補強するように斜めのアーチ橋をつけてその部分に歩道橋を設けていて、曲線の美しい芸術的な作品仕上っている。
1987年から1992年にかけてカナダ・トロントに「BCEプレイス」(下の写真)が完成した。

BCEプレイス.jpg

トロントのビジネス街に位置し、「ミース・ファン・デル・ローエ」の 「トロント・ドミニオン・センター」のハス向かいに立つ「BCEプレイス」は、 白い鉄骨が光と影を織り成す「現代の大聖堂」のようであり、彼の建築の中でも最も美しいもののひとつです。
1992年に、スペイン・バルセロナに「モンジュイックタワー」(下の写真)が完成した。

モンジュイックタワー.jpg


オリンピックに合わせて建てられたスペインの通信事業者「テレフォニカ」の通信塔で、3点の土台でタワーを支えいて、タワーの傾斜は夏至の太陽角度に合わせた日時計としての機能も果たします。
1998年に、スペイン・バレンシアに「芸術科学都市」(下の写真)建設のうち、「レミスフェリック」が完成した。

芸術科学都市.jpg


「レミスフェリック」(下の写真)は、13000uのアイマックスシアター、プラネタリウム、レザリウムの施設である。
この施設は、池の中央に位置し水に浮かんでように見える。

レミスフェリック.jpg

「レミスフェリック」の後ろにあるのが、2005年に完成した「ソフェア王妃芸術宮殿」(下の写真)である。

ソフェア王妃芸術宮殿.jpg

「ソフェア王妃芸術宮殿」は、オペラハウス及び劇場の施設になっています。上の航空写真の左側に位置しています。その他に、「フェリペ王子科学博物館」が航空写真右側の池の上に、「ルンブラクレー」がその反対側写真の下側に位置しています。「ルンブラクレー」は、散策路で植物庭園及びオノ・ヨーコなどの彫刻がある彫刻庭園になっています。設計者が違いますが「フェリックス・キャンデラ」の「オセアノグラフィック」の海洋博物館があります。
2001年には、アメリカ・ウィスコンシン州ミルウォーキーに「ミルウォーキー美術館新館」が完成した。

ミルウォキー美術館.JPG

この美術館の先端の両翼が下の下がって閉じる仕組みになっている。
2003年には、スペイン・サンタ・クリス・デ・テネリフェに「テネリフェ・オペラハウス」(下の写真)が完成した。

オペラハウス.jpg

左右対称に柱を使用せず、アールを描くパイプから伸びたワイヤーで屋根が吊るされる独特の構造が特徴的である。
2005年に、スウェーデン・マルメに「ターニング・トルソ」(下の写真)が完成した。

ターニングトルソ.jpg

五つの階でひとつのブロックを構成し、上に登るにつれてそれが徐々にねじれていき、最上階では一階に対して90度のねじれを持っている。下の二つのブロック(1階から10階)までは賃貸オフィスとして使用され、それより上の階は149世帯分の住宅になっている。
彼の作品は、土木工学的であり、構造家の強みが建築に表れている。

今回は、「Wikipedia」他を参考に紹介しました。

今回は、ここまで!!

☆参考


建築家の講義 サンチャゴ・カラトラバ [建築家の講義]




LANDSCAPE OF ARCHITECTURES 2005BOX [DVD]




Santiago Calatrava: Architect, Engineer, Artist (Ba)




Calatrava: Santiago Calatrava Complete Works 1979- Today




Santiago Calatrava: The Metamorphoses of the Space (Edizioni Musei Vaticani)



posted by 墨水 at 04:40| Comment(0) | 建築 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする